化学物質測定

住宅は様々な材料から構成されています。実際に目にすることの多い合板やボード、壁のクロスはもとより、塗装工事に使用される塗料や接着剤、防虫・防蟻薬剤など、多種多様な材料が使用されています。接着剤や合板の防虫剤等に含まれるホルムアルデヒドは、新築病の原因の一つといわれ、喘息、気管支炎、アトピー性皮膚炎などを引き起こす場合があります。このような化学物質に対しては厚生労働省でも室内濃度指針値を定めています。
この指針値は「健康な人が、その化学物質による健康被害を受けないであろう値」ということで、この数値を上回ると直ちに健康被害があるという訳ではなく、現時点では強制を伴うものではありません。現段階ではホルムアルデヒドを含む建材の使用量のみ規制されています。
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注意:表の指針数値は健康な成人を対象にしていますので、アレルギー体質、小さいお子さん、ご老人、
化学物質過敏症などの抵抗力の弱い方が住まわれる場合はもっとシビアな配慮が必要になります。
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この指針値を下回った場合は望ましい状態にあると考えることができますが、上回った場合であっても換気を行うことにより、濃度の低減を図ることは可能です。さらに家具・カーペット・カーテン・煙草の煙・合成洗剤・化学雑巾・床ワックスなど、住宅以外の影響も想定されますので、これらを室内から極力排除するなどの工夫も効果的です。
また、表の化学物質は、健康を害すると現段階で確認されているものであって、その他何百種類にも及ぶ化学物質が存在します。建材メーカーなどは合成化学物質なしでは商品を均質に大量生産することができない為、規制がかかっていない代替化学物質を使用せざるを得ません。
さらに、新建材を使用している住宅会社のほとんどが「安全なF☆☆☆☆建材を使用しています」と言いますが、この『F☆☆☆☆』という規格は、ホルムアルデヒドのみの放散量が少ないだけなのです。
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測定方法
オーピス化学物質測定バッジを使い、そのバッジに付着する化学物質を所定の検査機関に送り測定しています。測定バッジには、FタイプとVタイプの2種類あり、それぞれFタイプはホルムアルデヒドを測定し、Vタイプはトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン計5種類のVOCを測定しています。
尚、VOC12物質については、下記の通り厚生労働省の室内濃度指針値を公表しています。
【室内の化学物質濃度の指針値の公表】
厚生労働省では、現時点で入手可能な毒性についての知見から、人がその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても健康への有害な影響は受けないであろうと判断される値(濃度指針値)を次のとおり定めて公表しています。
【問合わせ先】
○ 厚生労働省医薬局審査管理課化学物質安全対策室
TEL:03-5253-1111(代) (内線2423、2427) FAX:03-3593-8913
厚生労働省 室内濃度指針値(室温が25℃のとき)
| 物質名 |
室内濃度指針 |
主な用途 |
健康への影響 |
| ホルムアルデヒド |
0.08ppm |
合板類・ボード類・壁紙・接着剤・防虫剤など |
鼻、咽頭の刺激、流涙、くしゃみ、せき、吐き気、呼吸器障害、発ガン性など |
| トルエン |
0.07ppm |
施工用接着剤、塗料溶剤、ワックス溶剤など |
倦怠感、知覚異常、吐き気など |
| キシレン |
0.20ppm |
塗料溶剤、合成樹脂、ワックス用材など |
眼・咽喉の刺激、知覚障害、吐き気など |
| エチルベンゼン |
0.88ppm |
塗料、接着剤など |
眼、皮膚、気道の刺激、中枢神経への影響など |
| スチレン |
0.05ppm |
発泡スチロールなど |
眼、皮膚、気道の刺激、喘息など |
| パラジクロロベンゼン |
0.04ppm |
防虫剤、芳香剤など |
肝臓障害、頭痛、めまいなど |
| クロルピリホス |
0.07ppd 小児0.007ppd |
防蟻剤など |
縮瞳、意識混濁・けいれんなどの神経障害 |
| フタル酸ジ-n-ブチル |
0.02ppm |
塗料、顔料、接着剤など |
眼、皮膚、気道に刺激など |
| テトラデカン |
0.04ppm |
塗料等の溶剤など |
麻酔作用、皮膚の乾燥・角化・亀裂など |
| フタル酸ジ-2-エチルへキシル |
7.6ppd |
可塑剤など |
眼、皮膚、気道に刺激、皮膚炎など |
| ダイアジノン |
0.02ppd |
殺虫剤など |
縮瞳、意識混濁・けいれんなどの神経障害 |
| フェノブカルブ |
3.8ppd |
防蟻剤など |
倦怠感、頭痛、めまい、悪心、嘔吐、腹痛など |
Y様邸の測定結果(測定日:1月9日 室温25℃)
| 物質名 |
室内濃度指針/本物件測定結果 |
指針に対しての割合 |
| ホルムアルデヒド |
0.08ppm/0.02ppm |
25% |
| トルエン |
0.07ppm/0.04ppm |
57% |
| キシレン |
0.20ppm/<0.01ppm |
検出されず |
| エチルベンゼン |
0.88ppm/<0.01ppm |
検出されず |
| スチレン |
0.05ppm/<0.01ppm |
検出されず |
<0.01ppmとは、0.01ppm以下は測定不可能な為この表示になります(検出されなかったということです)
【測定結果についてのコメント】
ホルムアルデヒドとトルエン以外は検出されず、かなりのよい結果になりました。この結果の要因は、お施主様がアレルギーをお持ちで、安全を望んでおられたこと、材料の選択は任せていただいたこと、無垢の木材への理解があったことです。
ホルムアルデヒドに関しては、微量検出されましたが、これは既製品であるF☆☆☆☆のキッチン・洗面化粧台が原因であると思われます。トルエンに関しては少し多く検出されましたが、これに関しても同じ原因+キッチン及び玄関タイルに使用する接着剤が原因と思われます。